ボリウッド映画鑑賞記
Vol.39

Mitr My Friend    ★★★★

Cast : Shobhana, Nasir Abdullah, Preeti Vissa
Director : Asha Menon, Revathy
Screenplay : V.Priya, Sudha Kongara
Music : Bhavatharini, Thamarai
鑑賞記
 

マサラムービーではありませんが、ケララの大女優Sobanaが主演の、在外インド人NIR(Non-Resident Indians)のお話しです。全編英語。製作:米国。アメリカで成功するためにインド人コミュニティーから離れて暮らす一家。仕事の成功の為にいつも忙しく、家庭を振り返らない夫。生まれも育ちもアメリカしか知らない2世の思春期の娘。18才で結婚し、専業主婦の妻が、一人、自己実現の為に思い悩みます。
 インド文化と西洋文化との衝突と思いきや、NIRが実際抱える、若い世代の生き方を描いています。
 一人孤独にさいなまれる妻が、インターネットでタミル語でチャットするという手法は少し前の「You got a mail」を思わせます。世話好きのインド人の隣人に替わって、アメリカ人の親切な隣人とのやり取りが興味深い。
 世界中、どこでもサリーとパンジャビードレスのインド人ですが、この映画の主人公のサリーやパンジャビードレスは、結婚当時は赤の派手な原色の色使いが、アメリカに暮らして、年を経るごとに色のトーンが抑え目で、洗礼されたデザインと、色柄に変っていきます。こんな所にも、NIRらしい感じがよく出ています。
 来客を迎える時もサリーを着ますが、パールのネックレスをつける時も、金のマンガラストラー(結婚首飾り)を外さない重ね付けです。
小さなシーンのそこかしこに、祖国を遠く離れてもインド人らしさを失わない妻のけなげさが、なんとも切なく、たおやかに感じました。Mitrはタミル語で「友達」
母娘で見たい名作です。監督、撮影スタッフのほとんどが女性の映画です。
2002年ムンバイ国際映画祭受賞作品。
あらすじ
 

 ラクシュミーは、在米インド人と18歳で結婚し、サンフランシスコに渡る。すぐにかわいい娘に恵まれ、夫はビジネスで成功し、ビバリーヒルズに大きな邸宅を構えるNRIの一家。
 17歳の娘は、思春期真っ只中、母の小言をいちいち、インド的だ、私はアメリカ生まれで自由なのと聞き入れない。
 娘について相談したくとも、夫は仕事が忙しく、ゆっくり相談にも乗ってくれない。挙句のはてに連日、手をかけて用意する夕食が、冷蔵庫に溜まる一方だ。
 ラクシュミーはこの思いを打ち明けたくとも、友人がいない。
 家をすみ積みまで磨き上げ、美味しいディナーを作るだけの毎日。こんなに家族に尽くしても夫も娘も彼女を気遣ってはくれない。
 反抗期の娘は、ボーイフレンドの交際を見とがめられて、家出する。
夫だけが唯一、娘を理解したかのように、カレッジの進学を断念し、社会に出たいという娘に、物わかりの言い父親を演じている。
しかし、父が娘に会いに行くと、娘は不良少年達の溜まり場でくらいしている。
妻に「娘の教育が悪い」とののしる夫。
 一体、私はどうしたらいいのか?
カルチャースクールや、ダンス教室に通い、服装も変えて自己実現を図ろうとする妻。
 そんな、思いをわかってくれるのは、インターネットのチャットルームで知り合ったタミラー(タミル人)のMitrだった。
妻のささやかな変化に、ようやく気付く夫は妻が浮気をしていると誤解し、家を出る。
 そんなある日、娘はボーイフレンドから暴力を振るわれて緊急入院する。ようやく母の愛情をしり、母の今までを聞きながら立ち直っている娘。そしてラクシュミーは娘の応援を受けながらメル友のMitrに会いに行くことになるが…。

          

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