人妻日記

Diary

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3月31日(月)  「絶頂」

きょうで、今年度も終わり。
明日からは、嫌でも新年度である。
まったく、月日というものは容赦ない。
我が職場は、今まさに忙しさの絶頂にある。
何から手をつけたらいいのかわからないほど忙しい。

「ああ、こんなに忙しいなら死んだ方がマシよ・・」
夕方、女性の上司が独り言を言っていた。
彼女の「死んだ方がマシ」を聞くのは、先週から数えて5回目だ。
「死んじゃダメ、死んじゃダメ」
周囲で仕事をする部下たちが心得よろしく、仕事の手を休めぬまま
呪文のような呟きで応える。

死んだら、今夜の家族のごはんを作る者がいなくなる。
朝干した洗濯物だって死ぬ前に取りこまなきゃ。
キッチンには洗い物も残してきた。

働く人妻は、死ぬ暇さえない。


今あなたが死んだら、よけいに仕事が増えるでしょ。
みんなの本音は、そこかもしれないが。






3月30日(日) 「第六感」

先日、職場の女性上司と二人きりで話す機会があった。
話の流れから、上司がふとこんなことを言い出した。
「私ね、すごーく勘がいいの・・・」
人の考えていることやしようとしていることが、わかってしまうのだと言う。
「これって、嫌なのよ」
便利なのではなく嫌だという気持ちは、よく理解できる。
私も、似たような性質をもっているからだ。

私も、子どもの頃から異常に勘がいい。
私の場合は、人が嘘をついている時や何かを隠そうとしたり誤魔化そうとしている時に、
非常に敏感に反応する。
どんなに上手に演技されても、本能が嗅ぎ分けてしまうのだ。
この第六感のおかげで私は昔から必要以上に、哀しい、淋しい思いをしてきた。
こんな能力に長けていても、辛い思いをするばかりで得をすることなどまったくない。

特に、仲のいい友達や家族、恋人の嘘と隠し事は100%見破ってしまう。
そのために若い頃は、周囲の人々と、しなくてもいい喧嘩をずいぶんと繰り返してきた。
大人になった今変わったことは、それとわかっていても指摘をせずに、静観することが
できるようになったことだ。
しかし、私の第六感が嗅ぎつけた「嘘」や「疑」「偽」は、必ずいずれ明かされることとなる。
私の望むと望まざるとにかかわらず。
そして、その時は、「ぜんぜん気づかなかった」と言い切る能力もいつのまにか身に着けた。
その私の「偽」が、相手に通用しているかどうかは、定かではないが。

気づかない方がいいこと、知らないままでいた方がいいことはたくさんある。
ぼんやりと騙されていた方が、人は幸せに生きられる。










3月29日(土)  「桜」

早咲きの桜が咲き始めてから、葉桜に変わる頃までが、私の仕事は一年中でもっとも忙しい時期である。
都心の桜は今、五分咲き。
忙しさも、いよいよ最高潮というところだ。

仕事のストレスは、やってもやってもキリがないというタイプの忙しさに巻き込まれている時に、特に強く感じるものらしい。
普段から忙しい職場だが、この時期だけは、登っても登っても頂上が見えない山を登っているような不安感と苦しさに苛まれる。
のんびりお花見ができる身分になる頃、私は何歳になっているのだろう?

桜って、綺麗なんだろうな。
この時期に咲くのでなければ・・・。







3月26日(水) 「レストラン」 

きょうは仕事が休みだったので、久しぶりに映画を観に出かけた。
最近では、指定席がネットで取れる品川プリンスシネマに行ってしまうことが多くなった。
映画の前に、トップ・オブ・シナガワのデザートブッフェでランチをする。
年に何度か訪れるレストランだが、くるたびに雰囲気が変わっていく感じがして、少し淋しい。
きょうは、赤ちゃん連れの若いママがとても目立った。
店内には乳幼児がいっぱい。
あちこちで、皿やフォークを落とす「がちゃん」という音や、小さな子が走り回る音が響く。
高校生とおぼしき女の子グループも多い。
以前は、もう少し落ち着いた雰囲気だったのに・・・。
大皿に盛り付けられたケーキは、テーブルに並ぶそばから、すぐに空になってしまう。
料理の取り方のマナーも、めちゃめちゃ。
床には、おしぼりの袋や食べこぼしが散乱している。
もう、苦笑するしかなかった。

思い出のお店だったんだけどな、ここ・・・・
自分の思い出までも散らかされてしまったようで、ちょっぴり悔しい思いでランチを終えた。







3月25日(火)  「喧嘩」

深夜、すさまじい怒鳴り声で目が覚めた。
どこかで男性同士が怒鳴りあいの喧嘩をしているらしい。
我が家の隣のブロックに、タクシー会社がある。
怒鳴り声はタクシー会社の駐車場の方から聞こえてくるようだ。
半分寝ぼけながらも、男性たちの声に神経を集中させてみたが、何を言っているのかまったく聞き取れない。
しかし、怒りに満ちた言い合いであることは容易にわかった。
そんな言い合いが20分以上続いただろうか。
突然、甲高い女性の声が轟いた。
「静かにしてくださいっ!何時だと思ってるんですかっっ!!」
一瞬にして、あたりは静寂の闇となる。
そのあとは、物音ひとつ聞こえなくなった。

何時だと思っているのか、という女性の声に完全に目を覚ましてしまった私は、
起き上がって時計を見てみた。
3時半だった。
確かに、住宅街の真ん中で大の大人が怒鳴りあいの喧嘩をすべき時間ではない。
しかし、小気味いいことこの上ないではないか。
全身の力をふりしぼったような男性の怒鳴り声は、輪郭がぼやけて何を言っているのかまったく聞き取れず、一方で近所の女性が窓を開けて叫んだらしい声は夜の空気を劈き、男二人の怒声を一瞬で制しつつ凛と響き渡る。
二人の喧嘩男が、先生に叱られた幼児の如く、シュンと萎む姿が目に浮かぶようだ。

やはり、女は強い。
問答無用の底強さが、女にはある。







3月23日(日)  「乳房」

昔、劇団に所属していた頃のこと。
初舞台を数日後に控えた私に、演出家が言った。
「本番の時は、胸に詰め物を入れろよ」
はぁ?? 私は、思わず聞き返してしまった。
そりゃ、たしかに大きい方ではない。でも、何も詰め物までしなくても・・・。
不服そうな私の表情を見て取り、そばにいた舞台監督も言葉を添えた。
「舞台ではね、女優さんはおっぱいが大きい方がいいんだよ。メリハリだよ」
なるほど。メイクで鼻を高く見せるのと同じか・・・。
私は何となく納得し、ティッシュだのハンカチだのあらゆる詰め物を用意して本番当日を迎えた。
以来、舞台にあがる時は「胸に詰め物」がすっかり恒例となり、公演を重ねるごとに詰め物の量もエスカレートしていった。
しまいには、相手役の男性がそのへんにあったウレタンなどを拾ってきて、
「これ、おっぱいにすれば?」
などと言って差し出してくれる始末だった。

きょう、青年座公演「乳房」を観てきた。
ひとりの女優が、めいっぱい詰め物を施した人工巨乳で出演していた。
乳房という題名の通りおっぱいがテーマの芝居だけあって、それなりにエロティックなシーンが何度かある。
しかし、さすがは老舗劇団・青年座。いやらしさが、まったく感じられない。
青年座が演るならば、たとえば舞台であんなことやこんなことまでしちゃっても、きっとぜんぜんエッチには見えないんだろうな・・・などと思ったりする。

西田敏行氏の代役を演じていた山野さんは、たった10日間の稽古で初日を開けたとはとても思えないほど、円熟した演技を見せていた。
この役は初めから山野さんのために書かれたものだったのではないかと錯覚させるほどの、ハマリようである。
終演後に楽屋を訪ねると、山野さんは、
「いやぁ、西田くんのおかげで美味しい役をもらってしまったよ」
と、いつもの人なつこい笑顔で言っていた。

「乳房」のストーリーは、ある高名な大学教授が、生後すぐに母親を亡くし、他人のもらい乳で育てられたために大人になった今も女性の乳房に対する執着が非常に強く、巨乳の女性を見ると次々に手を出してしまう、といったものだった。

赤ちゃんはできるだけ母親の母乳で育てた方がいい、という意味が、これでわかった。



 劇団青年座第166回公演 「乳房」
   作 = 市川森一  演出 = 宮田慶子
   於 = 紀伊國屋ホール  3月26日まで




3月22日(土)  「青年座」

劇団青年座の第166回公演「乳房」の中浦伊作役を、病に倒れた西田敏行氏に代わり、
山野史人氏が演じている。

私は山野さんの20年来のファンである。
初めて山野さんの舞台を観たのは、高校に入学したばかりの頃だった。
精悍なイメージと独特な響き方の声をもつ山野さんに、15歳の私は一目惚れしてしまった。
劇団宛てにファンレターを出したところ、山野さん自身から丁寧なご返事をいただき、
何度かやりとりをさせていただいた。
やがて、公演のたびに花束を持って楽屋を訪ねるようになった。

山野さんの奥様が女優の初井言榮さんだと知ったのは、それから2年ほど経った頃だった。
山野さんが13歳も年上の女性と結婚していると知って、少なからずショックを受けた私は友人に、
「ねぇ、男の人って、13歳年上の女性と女子高生と、どっちがいいと思う?」
などと、きわめて愚かしい質問をぶつけてみたりした。
たしかに当時の私は、押しも押されもせぬ女子高生であった。
友人は半ば呆れ顔で、
「目的によるんじゃないの?」
と言い、私は言葉を失った。

一度だけ、山野さんの楽屋で、まだお元気だった頃の初井さんと鉢合わせをしてしまったことがある。
山野さんは奥様に私の姓を言って紹介してくださったが、初井さんは初対面の私の名前をご存知で、
「○○さんね?こんにちは」と言いながら厳しい笑顔で私を一瞥した。
場の空気を察した私はただちに退散することにし、ロビーに待たせておいた男友達の所に小走りで戻った。
その初井言榮さんが亡くなって、もう10年以上になる。
時の経つのは、本当に早い。

きょう青年座に電話をして「乳房」のチケットを予約した。
電話口で対応してくれた劇団員の女性と、今回の公演の配役変更について少し話したあと、私が、
「いろいろなことがありますね・・」
と言うと、女性も電話口で、
「本当にねぇ、いろいろなことがあります」
と返した。








3月20日(木)  「歳」

先日、夫がホワイトデーのプレゼントを買ってきてくれた。
箱を開けると、小さなダイヤのピアスが入っていた。
デパートのアクセサリー売り場で、販売員の女性に選んでもらったらしい。
プレゼントされる方はおいくつくらいの方ですか?と販売員に訊ねられた夫は、
私の年齢を言ったあと、
「でも、とてもその歳には見えないんです。もっと子どもっぽいというか、幼い感じで」
と付け加えたのだそうだ。
すると、販売員はにっこり笑って、
「私も○○歳なんですよ」
と、私とひとつ違いの年齢を言ったのだという。
それを聞いて夫は、歳相応だな、という印象をもったのだが、販売員の期待に満ちた表情に気づいて、
あわてて、
「そうは見えませんね」
と、言ったのだという。
「客のぼくが、どうして販売員にお世辞を言わなくちゃならないんだ?」
と、夫は苦笑していた。

若く見える、というのは、女性の永遠の望みらしい。
自分の妻が若く見える、というのも同じなのだろうか。

夫と販売員の女性の、どっちもどっちのやりとりが笑える。







3月19日(水)  「口腔外科」

今、ある症状で、大学病院の口腔外科に通っている。
生まれてからこれまで、ずいぶんいろいろな診療科にかかってきたが、
口腔外科というのは初めてである。
私は、どちらかといえば、身体が弱い。
幼い頃はさほどでもなかったが、10代以降はいろいろな病気をし、
またその疑いをかけられては病院にかかってきた。
小児、内、外、産婦、整形、歯、耳鼻咽喉、眼、泌尿器、神経、皮膚、循環器、脳外。
これまでに、これだけの診療科にお世話になった。
検査のために2回か3回通っただけの科もあれば、入院して手術を受けたところもある。
それに、今回の口腔外科が加わった。
あと残っているのはリハビリテーション科と麻酔科くらいだろうか。
およそ総合病院にあるほとんどの科は制覇(?)したといえるかもしれない。
決して自慢できたことではないが。

医学に支えられて生きている。
その感謝の気持ちは、いつも忘れない。
でも、医学がいつも正しいとは限らない。
その疑念も、忘れまい。


ちなみに、あそこの口腔外科のドクターは、若くていい男が多い。
医者にしておくのはもったいないようなのも、何人かいる。
関心のある方には、直メで病院名をお知らせします(^^)


いるわけないか。






3月18日(火)  祝・キリ番

踏んじゃいけない、踏んじゃいけない、と自分に言い聞かせていたのに、
結局、自分で踏んでしまった。
あっ・・・・と思ってあわてて足をあげたって、もう遅い。

カウンター・3000番
おめでとう、自分・・・(--;)

ま、そんなものだ。






3月17日(月)  「ピアス」

先日夫に、ホワイトデーのプレゼントは何がいいか、訊かれた。
無難なところで、「ピアスにして」と私は答えた。
先週は忙しくて買いに行く時間がなかった夫は、きょう会社の帰りに買ってきてくれることになっている。

昨日、アクセサリーボックスを整理したら、イケナイものを見つけてしまった。
私の誕生日に、夫が買ってくれたピアスである。
半年前にプレゼントされた時のままのパッケージに入っていた。
まだ一度もつけていないのだ。
あらら、たいへん・・・
私は急いで、耳のピアスを取替えた。
これで、よし。

こんな私は、プチ悪妻・・・。








3月16日(日)  「お片づけ」

午前中、息子にひとつの提案をした。
子ども部屋に散乱するおもちゃ類を片付けたら、お小遣い100円とガチャガチャ1回。
息子は喜んで私の提案に乗り、ゴミ袋を手に張り切って自室に入った。
こういうやり方を「小遣いで子どもを釣っている」と、非難する向きもあることだろう。
息子は明らかに私と夫の血を引いており、整理整頓が苦手である。
おかげで我が家はリビングも子ども部屋も、常時息子のガラクタだらけだ。
よその家庭では、こういう場合は子どもを叱りつけて片付けを強要するのだろうか。

厳格な父親に育てられた私は子どもの頃、室内や勉強机の上をきちんと整理できないことで、父に何度もかなり厳しく叱られた。
学校から帰宅したら、机の上に置いておいた物がすべて床に投げ落とされていたこともあった。
怒鳴られて、涙をぬぐいながら片付けをしたこともある。
そして、そんな子ども時代の経験は、ささやかなトラウマとなった。
家庭をもった今でも、リビングやキッチンが散らかっていると、突然誰かが乱入してきて私を罵倒するのではないか、という恐怖に苛まれて落ち着かない。
今や、老いた父には可哀想でこんな話はできないけれど。

叱られ、罵られ、強要されてする仕事より、
目標をもち、周囲の感謝や何らかの報酬を楽しみにしながらする仕事の方が、質の高い結果を生む。
たとえ、同じ作業でも。

約30分後、息子はガラクタでいっぱいになったゴミ袋を下げて、意気揚々とリビングに戻ってきた。
ぼく、頑張ったでしょう(^^)
にこにこしながら、ふくらんだゴミ袋を自慢そうに見せる息子を、私は大いに褒め、約束のお駄賃を与えた。
気持ちのいい日曜日だった。







3月15日(土)  「クロレラ」

少し前から、宅配の牛乳をとっている。
正確には、牛乳ではなく乳製品。
1種類では飽きるので、2種類のものを1日おきに飲めるよう、交互に配達してもらうようオーダーした。
1本は、LG21。もう1本は、クロレラである。
このクロレラが、残念ながらあまり美味しくない。
オーダーする前に試飲したので、味はわかっていた。
しかし栄養価的には、クロレラは私に必要なのだ。
薬だと思って飲んでいる。
美味しいのは1日おきでいいの、と自分を戒めつつ。

好きだからといって、そればかり求めてはいけない。
何事も。







3月14日(金)  「ホワイトデー」

いけない、きょうはホワイトデーだった!
夜になって、突然思い出した。
朝までは、ちゃんとおぼえていたのに。
ネットにつないだらカードも届いていたし・・・。

きょうは、夕方、全社一斉に異動内示の発表があった。
悲喜こもごもに揺れる職場を後にして、物思いに耽りつつ家路を急ぐうちに、ホワイトデーのことなどすっかり忘れてしまったのだ。

あわてて上着をひっかけつつ外に出て、自転車に飛び乗った。
目指すは、バレンタインに息子にチョコレートを贈ってくれた息子の同級生の家だ。
お返しのプレゼントとカードは、ずいぶん前から息子と二人で用意してあった。
ホワイトデーのことなどすっかり忘れて、いつになく早寝をしてしまった息子の代わりに、私がプレゼントを届けに行かなければ・・・。
私は、自転車をとばした。
同級生の住むマンションに着き、彼女が息子にそうしてくれたように、郵便受けの中にプレゼントを押し込む。
あの子は、きょう中に気づいてくれるだろうか。
どうか気づいて欲しい。

帰り道、自転車を走らせながら考えた。
私はどうしてこんなに息子のバレンタインのお返しにこだわっているのだろう?
たかが小学生のお遊びなのに・・。

それは、もしかしたら、私がオンナだからだろうか。
理解できてしまうからかもしれない。淡い期待を抱きつつホワイトデーを心待ちにする、女のコの気持ちを。

この世に生まれてたった8年の我が家の新米オトコは、まだ色気より眠気らしいが。








3月12日(水)  「穴」

トイレの洗浄剤が終わったので、付け替え用を買ってきた。
例の、タンクの上に置くタイプである。
ホルダーに取り付けようとして、ハッとする。
付けられないのだ。
捨ててしまったパッケージをゴミ箱から拾い上げ、しげしげと眺めてみる。
どうやら、間違って別のメーカーの付け替え用を買ってしまったようだ。
パッケージの外観はどう見てもそっくりだ。
本体のサイズも色も、ほとんど同じ。
では何が違って取り付けられないのかといえば、「穴」なのである。
ホルダーに差し込む穴の大きさと位置と形が、微妙に違うのだ。
こんなに類似した商品を売り出すのなら、いっそ穴の形状もまったく同じにしてしまえばいいのに・・・・。
それとも、この微妙な穴の具合が、メーカーそれぞれのウリだったりするのだろうか。
たかが、穴なのに。

結局、悔しさのあまり、ホルダーごと買い換えてしまった。
きょうから我が家のトイレには、新しい洗浄剤が置かれている。
穴の違いによる使い勝手については、まだはっきりしていない。









3月11日(火)  「シチリア」

メール友達が、今、仕事でシチリア行っている。
「行ってらっしゃい(^.^/~~」と、にこやかな顔文字で送り出したものの・・・
シチリアって、どこ?(^^;
というより、シチリアって何?
都市なのか、島なのか、それさえも私にはわからなかった。
世界地図を思い浮かべれば、だいたいあっち方面、ということくらいは(すごく大雑把に)わかるのだが具体的にどこなのかは???である。
海外旅行大好き人間の私だが、ヨーロッパにはこれまで縁も関心もなかったため、あちら方面にはまったくの門外漢なのだ。

職場で同僚に聞いてみた。
シチリアって、どこ?
「島ですよね、シチリアって・・・それしかわからないです。どこの国か?わからないですぅ・・・」
私同様に海外好きの彼女でも、やはり知らなかった。
だめだよ、ハワイばっかり行ってちゃ。
私もだけど・・。

いよいよ、わくわくしてきた。
私は、自分の知らないこと、わからないこと出会うたびに、持ち前の強い好奇心がむくむくと湧き上がり、妙な興奮をおぼえるという性質をもっている。
この厄介な好奇心に翻弄されて、これまでずいぶんと多くの時間を無駄に使ってきたような気がする。

シチリアは、南イタリアにある島だった。
かの「冷静と情熱のあいだ」の舞台、イタリア!
地中海の十字路、などと呼ばれているらしい。

ほら、すぐこうやってハマッちゃう・・・(--;)
私のことだから、そう遠くないうちにイタリア旅行を計画してしまうことだろう。

自分の好奇心が、手に負えない。









3月9日(日)  「すずらん」

花屋の店頭に、気の早いすずらんの鉢植えが並んでいた。
すずらんは、きらいだ。

昔、恋人からすずらんの鉢植えを贈られたことがあった。
彼はその少し前に地方の支社に転勤し、私たちは遠距離恋愛をスタートさせたばかりだった。
遠く離れてしまった彼からの思いがけないプレゼントを私は無邪気に喜び、毎日水をあげて可愛がって育てた。
しかし後日になって、彼が、私に贈ったものとまったく同じすずらんを別の女性にも贈っていたことが発覚する。
当然のごとく、私たちは大喧嘩になった。
最終的には、彼がブランド物のバッグを私に買い与え、それをきっかけに私たちは仲直りをしたのだった。

以来、すずらんの一件は私の中でちいさなトラウマとなった。
買ってもらったバッグも、使うたびにあのケンカを思い出すので、何度か使っただけでしまいこんでしまった。
バッグには、罪はない。
もちろん、すずらんにも。

今でも、すずらんを見ると暗い気持ちになる。
青かった頃の自分を嘲る意も含めて。








3月8日(土)  「インフルエンザ」

昨夜、息子が高熱を出した。
久しぶりの40度である。
朝になるのを待って、病院に連れて行った。
夜中にたくさん汗をかいたせいか、息子の熱は朝方には下がっていた。

美人小児科医は、一夜の高熱を乗り越えてもはや元気いっぱいの息子を診察したあと、
「一応インフルエンザの検査、しますか?どっちでもいいですよ。たぶん、違うから」
と、さして関心なさそうに言った。
息子も私も11月にインフルエンザの予防接種を受けているが、心配なので一応検査をしてもらうことにした。
結果は、クロだった。
A型が検出されたという。
若き女医はこの結果が意外でならなかったらしく、はなはだ不本意、という顔で、
「予防接種のおかげですね。インフルエンザの典型的な症状がまったく出ていませんから。
 予防接種を受けていたのでこんなに軽いんです。実に、驚きました」
と言った。

病院の待合室で検査の結果待ちの間に、売店をのぞいてみた。
入り口の棚にありとあらゆる週刊誌や月刊誌が、肩を重ねて並んでいる。
マンガ雑誌、テレビガイド、女性誌などにまじって、1冊だけ見慣れない雑誌があった。
ラジオライフ、と表紙にある。
マニアックな雑誌のようだ。
人の趣味って、いろいろなんだ・・・。
ラジオライフを買って行く患者さんの顔を想像しながら、私は息子にお菓子を買い与えた。








3月7日(金)  「応用」

朝起きてキッチンに行ったら、カレー鍋が洗い桶の中に沈んでいた。
深夜に食事をした夫が、空になったカレー鍋を洗い桶に入れたのだろう。
おかげで、洗い桶に入っていた罪もないマグカップや小皿や茶碗までが、カレーまみれだ。
「カレー鍋は洗い桶の中に入れないで」
起きてきた夫に、これまで何度となく話してきた我が家のキッチンルールを、再び言い聞かせた。
「ぼくは洗い桶に鍋なんか入れていない」
そう言う夫に、まっ黄色の現場を見せて納得させる。

夫は昔から、自分のやったことや言ったことをすぐに忘れてしまう癖がある。
これでよくビジネスマンが務まるものだと、いつも私は感心している。

最近では、夫のこの欠点を応用し、多少の脚色やでっち上げを加えて話してみることがある。
「私、明日は飲み会があること、以前話したわね?」とか、
「○○を買ってくれるって約束していたわよね」などという具合に。
多少の脚色も、舞台に載せてしまえば揺るぎない事実になるものだ。

人の欠点は、泣かされたり悩まされたりするだけでなく、応用すべきだ。
ということも、結婚から教わった。








3月5日(水)  「お雛様」

ひなまつりは終わった。
トップページのお雛様を早く片付けなくちゃ・・・・と思いつつ、
億劫で、なかなかできずにいる。
まぁ、いいか・・・
お嫁に行けなくなる、と心配する必要はもうないのだから。

最近は、娘がお嫁に行かないように、とおまじないをかけるつもりで、
わざとお雛様を片付けない親がいるらしい。

お嫁に行くことが、必ずしも女の幸せとは限らない。
そんな当たり前のことに、結婚してから気づくのは、幸せなことなのだろうか。







3月3日(月)  「ひなまつり」

昨年の今頃、「ミニモニ。ひなまつり!」という曲が流行していた。
いろいろな所で繰り返し耳にした曲であったが、何度聴いても歌詞がよく聞き取れないところがあった。
♪女の子は願ってる/ いつかは誰かと雛関係/ ってイキたいな・・♪
こんな感じに聴こえるフレーズがあるのだ。
雛関係??それは、どんな関係だろう?
何か、新しい関係の持ち方なのだろうか?
雛関係・・・。確かに、ちょっと意味深な言葉かもしれない。
何だろう、雛関係・・・。
そんなぼんやりとした疑問を抱えたまま、昨年のひなまつりを通り過ぎた。

先日、ある所でこの曲を1年ぶりに聴く機会があった。
そして、謎がやっと解明したのである。
あの歌詞は、
♪女の子は願ってる/ いつかは誰かと雛壇へ /行きたいな・・・♪
だった。
雛壇へ。要するに、結婚式がしたい、という意味なのだろう。
なーんだ・・・。つまらない。
私は、ちょっとがっかりしてしまった。

雛壇なんかへ行くよりも、雛関係のままでいた方が、恋は楽しいのに・・。
雛壇へ上ってから10年も経ってしまった私の、それが実感である。







3月2日(日)   「マッサージ」

買い物の途中で見つけたマッサージ店に入った。
マッサージと一言で言っても、いろいろな種類がある。
私は単なるマッサージファンに過ぎないので専門的なことはわからないが、
思いつくだけでも、アロマテラピー、指圧、ハワイ式タイ式台湾式などのインターナショナル系、
整体、スポーツ、などがある。まだたくさんあるのだろう。
初めて入ったきょうの店は、リラクゼーションという看板を掲げていた。
なんでもあり、というところか。

店には、数人の施術者がいた。
若い女の子から年配の男性まで、施術者の顔ぶれはさまざまである。
時間の関係で、15分間のクイックコースをオーダーした。
クイックコースの場合は、どの部分をマッサージするか客が決めることになっている。
私は「肩と首」と担当者に伝えた。
私を担当したセンセイは、おそらく整体師なのだろう。マッサージの仕方が整体系であった。
彼は、私の肩と首よりも、むしろ腰の方に関心をもったらしい。
しきりに私の両脚を揃えては、左右の脚の長さが違っているのを繰り返し確かめるのである。
「腰は、痛くありませんか」
「どちら側の腰に違和感があります?」
質問も、腰に集中している。
結局、15分間の施術の間、合計6回にわたって彼は私の脚を揃えては腰を押した。
オーダーは肩と首なのでそちらも申し訳程度に揉んではくれたが、センセイは私の腰に相当の未練が残ったらしい。
次回は30分以上のコースで全身をやった方がいい、と最後にセンセイは私にそう言い渡した。









3月1日(土)  「おみやげ」

夜、ちょっとした集まりに出向いた。
そこで私は、憧れの人からおみやげをいただいた。
「この店のはとても美味しいから、一度食べてみて」
きれいな箱に納められているそれは、大学いもだった。私の好物のひとつ。
箱に顔を近づけてみると、甘くて香ばしい香りがたまらない。

数ある野菜類の中で、食べる人にもっとも幸福感を与えてくれる野菜はさつまいもだと、
私はそう思っている。

今夜のお夜食は、大学いも。
ひとくちごとに、幸せを噛みしめながら・・・・。






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