森の遊学
in会津高原

2003.8

     
台風を道連れに

 2003年8月。
我が家は、東武トラベル主催の「森の遊学」ツアー(二泊三日)に参加した。
目指すは会津高原。
しかし折りしも日本列島は台風10号の直撃を受けており、その日は全国的に大雨。
アウトドア中心のイベントてんこ盛りの「森の遊学」はどうなるんだろう?
いざとなったら温泉に浸かってのんびりお昼寝もいいね(^^)などと、イベントの中止も覚悟しながらの出発だった。


開校式

会津高原駅に着くと、東武トラベルの添乗員さんが出迎えてくれた。
ホテルに向かうバスの中で、このツアーの日程についての説明があった。
さらに、台風が近づいてきているため予定の変更もありうるが、イベントはなんとかしてこなしたい旨、話された。
添乗員殿、やる気満々である。
宿泊は、「会津アストリアホテル」
ホテルに着くと、まずは開校である。
グループごとに自己紹介をした。
このツアーの参加者は40名ちょうど。
親子連れがもっとも多いが、おばあちゃんと孫という組み合わせで参加しているグループもある。
各グループの自己紹介を聞きながら、
「土曜ワイド劇場ならこういうシチュエーションだと、
今夜あたり殺人事件がおきるよね」と夫に囁くと
「ぼくも今、同じこと考えてた」と夫。
夫婦揃って、サスペンス劇場の見過ぎだ。
川遊び

予定では、初日のイベントはウォークラリーだった。
しかし台風がより接近する明日は荒天が予想されるため、明日行う予定だった川遊びを急遽これから行います、という発表が開校式の後にあった。
支度を終えて20分後にはロビーに集合せよ、とのこと。
解散するや、大急ぎで部屋に戻り支度にかかる。
こんなに気温が低いのに、川に入って大丈夫なのかしら?
親の不安をよそに、息子は大はしゃぎである。
子どもは水着を着て行くように、との指示があったので、その通りにさせる。
海パンの上にズボンを穿かせて、上にTシャツを着せた。
バスタオルとビーチサンダル、ビニールシートを持って・・・・と。
帰りは寒くなるといけないから、パーカーも持って行こう。
準備万端整えて、いざロビーへ。
バスが走り出してしばらくたった頃、私はまずいことに気がついた。
・・・・・パンツ忘れた。
息子のズボンの下は、水着なのだ。
川で遊んだ帰りは、水着はビショビショになる。
なのに、替えのパンツをホテルに置いてきてしまった。
私ったら、もう・・・。
ボストンバッグ3個分もの荷物を造って事前にホテルに送りつけておいたというのに、肝心な時に肝心な物を持ってこない。
私にありがちな失敗だ。
山道を20分ほど走り、バスは現場に到着した。
とても綺麗な川だった。
水深は浅く、子どもの膝下くらいまでしかない。
ここで、タイヤチューブに乗って川下りを楽しもう、という企画である。
遊ぶためには、タイヤチューブを自分たちで引っ張って上流まで歩かなければならない。
これがなかなかの重労働だったらしい。
「ひゃー!」水に入った大人たちから悲鳴があがる。
水が冷たいのだ。
「5分我慢してください」
森の遊学の校長先生が大きな声で言っている。
5分我慢すれば、冷たさに慣れる、という意味だ。
我が夫は、水に入るや否や、小声で叫びながら岸に駆け戻ってきた。
「その5分が耐えられないっ」
息子はというと、もう夢中でタイヤチューブを引っ張って歩いている。
私は初めから冷たい川に入るつもりなどなく、ビデオとデジカメをかついで息子の姿を目で追っていた。
水に入ったり戻ったりを何度も繰り返していた夫も、いつしか5分の壁を乗り越えたらしく、水の中をザバザバ歩き始めた。
しばらくすると息子が
「寒いから、Tシャツ着る」と言って、岸に戻ってきた。

Tシャツを着せてやると、勢いよく川の中に戻って行った息子。
とたん、彼は足を滑らせて川の中に転倒した。
あらら・・・(--;)
私はその時、パンツだけではなく
替えのTシャツも持ってきていないことに気がついた。

バーベキュー

初日の夕食は、ホテルのサンデッキで高原を眺めながらのバーベキューである。
部屋ごとにテーブルが決められており、ボーイが席に案内してくれる。
私たちはテーブルに手荷物を置いて、飲み物とスープをもらうために一度席を立った。
3人分のスープをトレイに載せて席に戻ると、飲み物を持って一足先にテーブルに戻った夫がすでに肉や野菜をジュージュー焼き始めていた。
私が夫の隣に座ろうとした時、
「あのー、ここ私たちの席なんですけど・・・」
と、一人の女性が遠慮がちに声をかけてくる。
あわててテーブルのプレートを見ると、「302号」
私たちの部屋は309号!
見れば、ひとつ先のテーブルにちゃっかり私のリュックが置いてあるではないか。
夫の奴め、他人の席でバーベキューを始めてしまったのだ。
もう遅い。
鉄板の上は、肉・野菜・ソーセージ・とうもろこしが3本もジュージュー煙をあげている。
平謝りに謝って、そっくり席を交換していただいた。
人数がたまたま同じだったからよかったものの・・・・・・(--;)
以来、食事のたびに夫に、「よそ様の席で食べないでよね!」と念を押す、私と息子であった。

キャンプファイヤー

夕食後は、キャンプファイヤーである。
これも二日目の夜に予定されていた企画なのだが、明日の夜は確実に雨が降ることがわかっていたため予定変更となった。
時折り小雨が降る中、キャンプファイヤーは決行された。
「遠き山に日は落ちて」「もえろよもえろ」唱歌に始まり、ゲームあり、グループごとの出し物あり。
締めはフォークダンス「マイムマイム」である。
楽しい時間だったが、なにより私が驚いたのは、我が夫が、「遠き山に日は落ちて」も「もえろよもえろ」も、果ては「マイムマイム」さえも
知らなかったということだ。
学校の林間学校の時、この人はいったい何をしていたのだろうか?





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